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Gi外科クリニックの皆さんに手術見学に来ていただきました

12月上旬のある日、第36回日本内視鏡外科学会総会が開催されていた土曜日のお話です。

岡山・兵庫・京都で、鼠径ヘルニアの日帰り手術を行っているGi外科クリニックから、池田先生を筆頭にして、久保田先生、遠藤先生、看護師の吉國さんに見学に来ていただきました。

Gi外科クリニックの池田先生は、2015年4月に鼠径ヘルニアの腹腔鏡での日帰り手術クリニックを始められた先生なのです。現在の鼠径ヘルニアの日帰り腹腔鏡手術の流れを作ったとパイオニアといっても過言ではない存在です。鼠径ヘルニアの業界では、例えるならば、1995年にメジャーリーグに挑戦して、その道を切り開いた野茂英雄氏のような存在といっていいでしょう。池田先生の後に続いて、開業した外科医がぞくぞくと増えてきています。

私自身は、2016年11月に岡山のGi外科クリニックを見学に行きました。その時に、施設の隅々まで快く見学させていただいたおかげで、2017年8月に開業することができました。開業後は、学会でお会いしたり、時々メールでやり取りをしたりしていたのですが、今年の内視鏡外科学会総会がパシフィコ横浜で開催されたこともあり、見学に来ていただきました。

Gi外科クリニックではSILS-TEP法、当院では通常のTEP法を基本術式としていることもあり、TEPでの細かい手術手技について突っ込んだ議論ができました。しかしながら、4名に注目されながらの手術は、なかなか緊張しました。当院でも手術の見学にきてもらうことは時々あったのですが、TEP法を見たことがない、やっていても数十例程度のドクターが多く、池田先生のような自分より執刀数が多い人に見に来てもらうことはなかったため、自分にとっても非常にいい経験になりました。

また、院内の、特にバックヤードの工夫について、いろいろと話しができて良かったです。当院では、現在、4名の看護師が、手術・術後・外来とその準備に当たっているのですが、誰がいつ休んでも業務が滞らないような体制づくりを強化していました。それというのも、開院当初は2名の看護師で、すべての業務をこなしていたため、万が一の体調不良などで、1名になったとしても、手術が中止にならないような効率的な体制づくりを重視していました。幸い、人数が足りなくなる状況に追い込まれることはなかったのですが、そういった背景もあり、現在の4名体制での業務は、誰がいつ休んでも手術が滞りなく遂行できる体制になっていて、有給休暇が取りやすい環境になっています。超音波洗浄機、ガス乾燥室、2台の大型滅菌器など、機械でできることはなるべく機械にやらせていたので、バックヤードの効率化が参考になったと言ってもらえたのは、素直に嬉しかったです。

次回は、Gi外科クリニックを見学させていただく約束をいたしました。前回の見学から、7年も経っているので、大きく変貌したGi外科クリニックを見学できるのを楽しみに、日々の手術に邁進していきたいと思います。

この記事を書いたのは…

横浜青葉そけいヘルニア・外科クリニック | + posts

2002年山梨医科大学卒業。2008年長野市民病院でTEP法をみて衝撃を受ける。以来、鼠径ヘルニアの理想的な治療はTEP法だと確信して手技の研鑽を積む。2017年8月の開院から全ての手術を執刀。「初診から術後経過まで、執刀した外科医が責任を持って診るべし」が信条。好きな言葉は『創意工夫』

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手術見学に来てくれました

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