女性の鼠径部の膨らみ、
鼠径ヘルニア?
Nuck管水腫?
術前診断と術中所見が異なるケースがある。
どんな所見にも対応できる施設で。
累計実績
女性の鼠径部の膨らみ、何が原因?
腸が腹壁の隙間から飛び出し、腹圧がかかると膨らみ、力を抜くと戻る動きが特徴です。鼠径ヘルニア(外鼠径・内鼠径・大腿)が該当します。
✓ 腹腔鏡手術(TEP法)で根治体位によって変化しない膨らみです。まずCTで「皮下にあるか・腹腔内から脱出しているか」を鑑別します。
皮下腫瘤・リンパ節など
脂肪腫・皮膚線維腫・リンパ節腫脹など。腹腔内との交通がなく、当院の腹腔鏡手術の対象外となります。
→ 形成外科・皮膚科など適切な科へ💡 画像診断だけでは、すべてのケースを診断できるわけではありません
CT・超音波はいずれも静止画による診断です。術前に正確な鑑別ができていても、術中に異なる所見が確認されることがあります。当院のデータでは、術前にNuck管水腫と診断された128例のうち約18%(23例)は術中に異なる所見が判明しています。また、CT撮影済みにもかかわらず術中に初めてNuck管水腫と確認されたケースも13例あります。
どのような術中所見に対しても、その場で切り替えて対応できる施設での手術が重要です。
当院の681例が示すデータ
📊 開院(2017年8月)〜2026年5月末 女性手術681例の内訳
※ 当院では2021年9月より術前CTを原則として実施(ご希望されない場合を除く)。それ以前は腹部エコー・触診による診断。累計はすべて院長が執刀した腹腔鏡完遂例。
⚠ CTを撮っても、見逃すことがある
術前CTを撮影したにもかかわらず、Nuck管水腫と診断できず、術中に初めて確認されたケースが当院では13例あります。CTは非常に有用な検査ですが、万能ではありません。「CTで異常なし=手術中に予想外の所見が出ない」とは言えないのです。
術前にNuck管水腫を疑われた128例のうち、実際にNuck管水腫だったのは105例(82%)でした。残りの18%(23例)は術中にNuck管水腫ではなく、他の病態でした。つまり「術前にNuck管水腫と診断されても、約5人に1人は術中診断で異なる場合がある」ということです。
これらに対応するには、Nuck管水腫・大腿ヘルニア液体貯留でも、その場で切り替えて対応できる体系化された手技が必要です。
Nuck管水腫の切除に、なぜTEP法が優れているのか
Nuck管水腫の根治には、Nuck管を先端まで追って完全切除することが必要です。術式によって、この「先端へのアクセス」の難易度が大きく異なります。
腹腔内からのアプローチ
TAPP法は腹腔内から操作します。Nuck管の先端は腹膜の向こう側にあるため、腹腔内からでは先端まで届かないことがあります。完全切除のために鼠径部の切開法を併用(Hybrid)せざるを得ないケースがあります。
Hybrid TAPP:腹腔内からのアプローチ(切開法併用)
腹膜前腔からのアプローチ
TEP法は腹膜前腔から操作します。Nuck管の先端を直接視野に収めながら追って切除できるため、切開法の併用が不要です。完全腹腔鏡下での根治切除が完結します。
TEP後壁切開法:腹膜前腔からのアプローチ(切開法不要)
💡 TEP法に腹腔内観察を加えるからこそ見逃しなく切除できる
手術開始時に腹腔内観察を行うことで、術前CT・超音波では指摘されなかったNuck管水腫を術中に発見できることがあります。観察後に通常のTEP法を行うため、鼠径部切開法を併用することなく、TEPによる完全腹腔鏡下でNuck管水腫の切除が可能になります。当院では術中に初めてNuck管水腫が確認されたケースが30例あり、そのうちCTを撮影したにもかかわらず診断できなかったものが13例ありました。腹腔内観察を加えたTEP法だからこそ、確実な診断と完全腹腔鏡での切除が可能になります。
妊娠・出産を考えている世代の方へ(メッシュの選択について)
メッシュの使用と妊娠への影響について
妊娠・出産を考えている世代の女性の方から、「メッシュが妊娠に影響しないか心配」とご相談いただくことがあります。当院の経験では、腹膜前腔に適切に留置されたメッシュが、その後の妊娠に悪影響を与えたケースはありません。ご不安な方には、手術前に十分な説明を行った上で、ご本人の希望に沿った術式を選択しています。
📊 当院の実績:男性に多い病気ですが、女性も発症します
2017年8月の開院から2026年5月末までの腹腔鏡完遂例4,482例の内訳です。鼠径ヘルニアは男性に多い疾患ですが、女性も全体の約15%を占めています。また、女性の場合はNuck管水腫・大腿ヘルニアなど女性特有の疾患が鑑別に加わるため、経験豊富な施設での診断・手術が特に重要です。

男性に多い病気ですが、
女性にも起こります
加齢で筋肉の壁が弱くなり腸が飛び出す病気です。男性に多く見られますが、当院の手術例では女性が約15%を占めています。自然治癒はありません。
女性でなりやすい方
なぜ自然治癒しないのか
一度できた筋肉の「隙間(穴)」は、体が自然に修復することができません。放置すると穴は徐々に大きくなり、飛び出す腸の量も増えていきます。「様子を見る」という選択肢は医学的に存在しません。
その膨らみ、鼠径ヘルニアかもしれません。 3つの質問でセルフチェック
鼠径ヘルニア(脱腸)は、正確な診断には医師の触診が必要ですが、以下の特徴が当てはまる場合は受診をお勧めします。
☑ 1つ以上当てはまる方
鼠径ヘルニアの可能性があります。自然に治ることはなく、放置すると悪化します。まずは触診(約30分)で確認しましょう。
⚠ こんな症状があれば今すぐ受診を
膨らみが突然硬くなった・強い痛みがある・吐き気がある → 嵌頓(かんとん)の可能性があります。緊急受診が必要です。
知っておきたい、鼠径ヘルニア(脱腸)の3つのタイプ
外鼠径ヘルニア(がいそけい)
先天的な足の付け根の通り道(鼠径管)から腸が外に出るタイプです。男性に多く見られますが、女性にも発症します。
内鼠径ヘルニア(ないそけい)
加齢などにより腹壁が弱くなり、お腹の中の壁ごと押し出されるように膨らむタイプです。中高年以降に多く見られます。
大腿ヘルニア
鼠径部よりやや下、足の血管が通る隙間(大腿輪)から腸が出るタイプです。女性に多く見られ、鼠径ヘルニアより嵌頓リスクが高いため、早期の手術が特に重要です。また、Nuck管水腫との鑑別が術前には難しいケースがあります。
⚠ 「放っておけば治る」は厳禁
命に関わる「嵌頓(かんとん)」とは?
飛び出した腸が筋肉の隙間に強く挟まり、お腹に戻らなくなった状態を「嵌頓」と呼びます。血流が途絶えた腸は壊死し、腹膜炎から緊急手術が必要になります。女性に多い大腿ヘルニアは、鼠径ヘルニアよりも嵌頓リスクが高いとされています。根本的な治療は手術しかありません。
⏰ 「急に強くなった痛み」「硬くなって戻らない膨らみ」→ ただちに受診してください
術式の違いを正しく知る
~当院がTEP法を選ぶ理由~
| 鼠径部切開法 (開腹) |
TAPP法 (腹腔鏡) |
TEP法 (腹腔鏡)[当院推奨] |
|
|---|---|---|---|
| キズの大きさ | 4〜5cm切開 | 1~2cm + 5mm×2箇所 | 1~2cm + 5mm + 3mm |
| 全隙間のカバー | △ 術式による※ | ✓ 可能 | ✓ 可能 |
| 腹腔内操作 | ✓ なし (体表操作のみ) | △ あり (腸などに触れる) | 主操作はなし |
| 内臓損傷リスク | ✓ 極小 | △ 低 | ✓ 極小 |
| 反対側の確認 | ✗ 不可 | ✓ 容易 | ✓ 術中観察で確認 |
| 日帰り手術 | ✓ 可能 | ✓ 可能 | ✓ 可能 |
| 術後の痛み | 多め | 少ない | 少ない |
※ 一般的なプラグメッシュ法・Lichtenstein法では全隙間のカバーは困難です。Kugel法など一部の術式では同層へのメッシュ留置が可能ですが、腹腔鏡と異なりブラインド操作になります。
当院のTEP法は主操作を腹膜外腔で完結させつつ、反対側の確認のため、手術の最初と最後に腹腔内観察を加えたTEP法を採用しています。

腹腔内観察を加えたTEP法
日帰りを可能にする理由当院が採用するTEP法は、手術の主操作を腹膜外腔のみで完結させる術式です。腹腔内に入らないため、内臓損傷のリスクが低いこと、術後の癒着が起こりにくいことが最大のメリットです。
・反対側の隠れたヘルニアを確認しづらい
・メッシュ展開状態や腹膜損傷を見逃すリスク
そこで当院では、手術の最初と最後に腹腔内観察を加えています。TEP法の低侵襲性を活かしながら、反対側の確認・メッシュ展開の検証・腹膜損傷の見逃し防止を徹底します。
手術操作を行った腹膜外腔に、手術中に直接、局所麻酔薬を散布できます。これはブロック注射に相当する術後の痛み軽減効果があり、体表からエコーガイド下で針を刺す必要がなく、確実かつ的確に麻酔を届けられます。この「直接散布」こそが、当院の日帰り手術を支えるもうひとつの柱です。
→ 術後の痛みコントロールについては、次のセクションで詳しくご説明します。
高精度な日帰り手術を支える最先端機器

4Kカメラ
Stryker 1788
超高精細な視野で微細な血管・神経を正確に確認し、出血と組織損傷を最小限に抑えます。

気腹装置
AirSeal
腹腔内の圧力を自動で一定維持し、術後のお腹の張りや肩の痛みを大幅に軽減します。

麻酔器
Carestation 620
エントロピーセンサーで麻酔深度を数値化。浅すぎず深すぎない麻酔管理を実現します。
脳波を解析し、麻酔の深さをリアルタイムに数値化する装置です。麻酔が浅いと術中の覚醒や痛みのリスクが、深すぎると術後のだるさや吐き気、回復の遅れにつながります。エントロピーセンサーで適正な深度を保つことで、必要最小限の麻酔量で手術を完遂し、手術直後からすっきりと目覚められる状態を実現します。日帰り手術において、この「ちょうど良い麻酔」のコントロールは特に重要です。
日帰りで安全に歩いて帰れる、確かな理由
初診から術後まで、執刀した院長が一貫して担当
多くの日帰り手術専門クリニックでは、術前診察・術後経過観察は院長が担当しても、手術は招聘した非常勤外科医が執刀するケースがあります。当院では、初診の触診・検査から、手術の執刀、術後の経過観察まで、執刀した院長が一貫して責任を持って担当します。
※ 手術中の麻酔は、招聘した麻酔科専門医が担当します。院長が執刀に専念できるのは、この専門家との連携があるからです。
4,400件超がすべて同一術者。施設の件数と術者の件数は別物です
当院の4,400件超の手術実績は、すべて院長1人による件数です。そのうち女性手術は681例。Nuck管水腫・大腿ヘルニアを含む女性特有の疾患に対しても、豊富な経験を持っています。
| 施設タイプ | 施設全体の件数 | 1人の術者の件数 |
|---|---|---|
| 複数医師体制の専門クリニック | 年間数百件〜 | 分散して少なくなる |
| 当院 | 累計4,482件 | すべて院長1人 |
TEP法だから可能な「2段構えの痛みコントロール」、皮膚に針を刺さない
当院のTEP法では、手術終了直前に腹膜外腔の剥離面に局所麻酔薬を直接散布します。これはTEP法だからこそ可能な処置であり、術後に皮膚から別途針を刺す必要がありません。
手術中の麻酔・全身管理は、大学病院・総合病院で消化器外科から脳外科・心臓外科・整形外科まで幅広い症例を担当してきた招聘の麻酔科専門医が行います。エントロピーセンサーで脳波を計測しながら麻酔深度をリアルタイム管理するため、「深すぎず・浅すぎない」覚めの良い麻酔を実現しています。
初診から手術、アフターケアまでの流れ
初診・事前検査(約30分)
触診による鼠径ヘルニアの確認と、全身状態の把握のための検査・CTを手配します。服用中のお薬(特に血液をさらさらにする薬)があればお伝えください。
手術日の決定・ご説明
お仕事のスケジュールに合わせて手術日を決定し、当日の流れを丁寧にご説明します。
手術当日(滞在 4時間前後)
TEP法による低侵襲な腹腔鏡手術を実施。術後はリカバリールームで安静後、歩行確認してご帰宅いただきます。
来院時
体調確認・着替え 血圧測定・手術着に着替えます。
手術室入室〜約90分
手術 入室から麻酔開始まで約20分、手術本体が約60分、覚醒まで約10分です。全身麻酔中は意識・痛みはありません。
術後 2〜3時間
リカバリールームで経過観察 水分・ゼリーの飲み込み確認、トイレまでの歩行確認を経て、吐き気・ふらつきがなければご帰宅いただきます。
帰宅後・当日
安静 当日はできるだけ安静に。シャワーは翌朝から、湯船は3日目の夜からです。当日の自動車・バイク・自転車の運転はできません。
術後外来(約1週間後)
傷口の経過確認のため1回ご来院していただきます。問題がなければすべての治療が完了です。
当院の手術はすべて健康保険適用です
通常の片側手術(目安)
区分ウ 81,000円前後 区分エ 57,600円 区分オ 35,400円
| 標準報酬月額 | 1ヶ月の自己負担限度額(目安) |
|---|---|
| 83万円以上 | 252,600円+(医療費−842,000円)×1% |
| 53万〜79万円 | 167,400円+(医療費−558,000円)×1% |
| 28万〜50万円 | 80,100円+(医療費−267,000円)×1% |
| 26万円以下 | 57,600円 |
| 低所得者 (市町村民税非課税等) | 35,400円 |
※ 上記は2026年7月までの基準です。高額療養費制度の自己負担上限額は、2026年8月・2027年8月の2段階で見直しが予定されています。最新の上限額については、ご加入の健康保険組合・全国健康保険協会(協会けんぽ)等にご確認ください。
※ 上記は概算です。詳細はご加入の健康保険組合・全国健康保険協会(協会けんぽ)等にご確認ください。
【重要】手術にともなうリスク・合併症について
鼠径ヘルニア手術は安全性の高い手術ですが、医療行為である以上、以下のリスク・合併症の可能性がゼロではありません。当院では事前の診察と検査を徹底し、リスクの最小化に努めています。
不顕性ヘルニア術前に症状がなくても、反対側に同様のヘルニアが隠れて存在する場合があります。当院では術中の腹腔内観察で確認を行っています。
院長挨拶
一人で悩まずに、まずはご相談ください。
鼠径ヘルニアは身近な病気ですが、放置すると嵌頓という命に関わるリスクがあります。長年、鼠径ヘルニアの治療に携わってきた者として、理想とする質の高い手術を実現するために、設備・術式・麻酔管理のすべてに妥協せず、このクリニックを立ち上げました。当院では患者様の生活に合わせた、最小限の負担で完治できる質の高い日帰り手術を提供しています。足の付け根の違和感、一人で悩まずにまずはご相談ください。
横浜青葉そけいヘルニア・外科クリニック
院長 田上 創一
FAQ
よくあるご質問
女性の鼠径ヘルニア・Nuck管水腫についてよくいただく質問をまとめました
女性の鼠径部の膨らみ・疾患
妊娠・メッシュについて
手術・麻酔
費用・保険
その他のご質問はお気軽にお問い合わせください
web予約・お問い合わせ「たまプラーザ駅」東改札より徒歩3分
- ✓完全予約制のため、院内での待ち時間はほとんどありません
- ✓初診は立った状態で鼠径部を確認、病状と手術について説明します(約30分)
診療時間案内
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 9:00〜12:00 | - | 手術 | 手術 | 手術 | 手術 | 手術 | - |
| 14:00〜17:30 | - | 診察・検査 | 診察・検査 | 診察・検査 | 診察・検査 | 診察・検査 | - |
| 18:00〜20:00 | - | 診察のみ | - | - | 診察のみ | - | - |
完全予約制:ご来院前に必ずお電話またはWeb予約にてご連絡ください。

